初の創作演目きょう発表

丹生の子ども神楽、アマビエ題材

【大分】疫病封じの妖怪「アマビエ」を題材にした創作伸楽が誕生した。
大分市丹主校区の丹渓子供神楽のオリジナル演目で、12日午後3時から
同市府内町のふないアクアパークで発表する。新型コロナウイルスの収束が
いまだ見通せない中、メンバーは「笑顔と元気を届けられるよう心を込て舞い
たい」と張り切っている。無料。雨天時は中止する。
 江戸時代、海に現れたアマビエが、「病が流行したときは私の姿を絵にし、
人々に見せよ」と告げたーとの伝承を基に、同神楽を指導する小野浩二さん(55)
と娘の絵梨さん(25)いずれも佐伯市床木=が約30分間の脚本に仕立てた。
病に苦しむ母を心配した息子がアマビエの教えに従うと、疫病が退散。
喜びの舞を披露するという筋害きだ。
オリジナル演目に挑戦するのは初めて、8月から週1回の練習でメンバーや
保護者も意見を出し台い、技や表現力を磨いてきた。そんな折、大分市の
NPO法人から声がかかり、お披露目することになつた。
新型コロナの影響で祭やイベントが相次いで中止になり、舞台に立つのは
8力月ぶり。息子役の佐藤ひかりさん(15)同市坂ノ市中3年=は「釣りざおを
使つた激しい舞や母への優しさを繊細に演技するのは難しいけど、楽しい
「神楽を初めて見る人にも伝わるよう工夫したい」。当日は「貴見城」も
披鎭する。
同子供神楽は長く途絶えていたが、2014年に丹生校区公民館などの働きか
けで復活した。現在のメンバーは小中学生23人で、半数以上が女子,かって
神楽は女人禁制だったが、少子化や後継者不足から全国的に女子団員が
増えているという。
リーダーを務める双子の南場美春さん(14)、美咲さん(14)=いずれも同2年=
は「みんなで一つの作品をつくりながら、自分らしい舞を表現できるのが魅力。
息の合った演奏にも往目してほしい」と話している。
(藤沢香)